■ろう歴史を検証してみよう(2011.12.10)

【テーマ】ろう歴史を検証してみよう。

【話題提供者】野呂 一

 

いまから15年前、The Deaf DAY '96で「ろう者村長 横尾義智」の伝記を発表してから、日本でろう歴史への関心が急速に高まってきたように思います。

 

しかしながら、すでにわかっているものなのに「新しい資料を見つけた!」と自慢したり、高額な史料を買い集めては「私はろう歴史研究をしている」と吹聴したりしている方がかなりいます。

 

ろう歴史学は、いわゆるろう者学の重要な部門の一つであると思うのですが、その研究方法はまだまだ成熟していないように思えます。

 

そこで今回は、2つのテーマに関連して、私が史料をいくつか用意しておきます。野呂が解説した後、みなさんとともに検証して、いろいろな見方を確認しながら、お互いに納得できる視点を共有できるようにしていけたらと考えています。

 

<提供予定テーマ>(変更する場合もあります)

「昭和8年1月鳩山一郎文部大臣によって発せられた訓示は、まさに日本のろう教育を変えるものになったといえるものなのか?」

「私立浜松聾唖学校と手話教育について」

 

【日 時】 2011年12月10日(土)18:30~20:30

 

■声の支配 ~ろう者にとって声とは~(2011.06.25)

多くの聴者は毎日、声を出しながら話しています。

ろう者は声を意識することはあまりありませんが、改めて声について考えてみませんか?

 

社会生活の中で、声のパワーはどれほどあるのだろうか?

 

コミュニケーションのために、声は本当に必要なのだろうか?

 

聞こえない子どもに声を期待してしまうのは何故だろうか?

 

声が支配する世界の中で、ろう者はどのようにアプローチしていったらいいだろうか?

 

本セミナーでは、声について多角的に考えるためにも、さまざまな立場の人を招いて声についてレポートしていただき、議論する予定です。

 

日 時:2011年6月25日(土)18:30~21:00

 

【セミナーの内容】

 

■ 講演 

 

澁谷 智子氏 『声の規範について』

 手話の文化と声の文化はどのように交差し、互いに反しているか。「ろう文化」と「聴文化」のそれぞれから見た「声の規範」について講演する。

澁谷智子

 

 東京大学大学院修了。学術博士。

現在、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻に日本学術振興会特別研究員として所属。日本手話学会会長。著書に「コーダの世界――手話の文化と声 の文化(2009)、訳書に「聞こえない親を持つ子ら――ろう文化と聴文化の間に生きる人々(2003)がある。

 

 

■レポート発表

 

○久保 香菜子氏

 

 大宮ろう学校卒。坂戸ろう学園幼稚部、寄宿舎指導員勤務を経て、現在幼稚部教諭。

 

 普通校から大宮ろうへ、手話パフォーマンスきいろぐみの活動を経て、大学で「声」について考えるようになった。坂戸ろうの寄宿舎指導員、幼稚部教諭(現 在)として気を付けていることについてレポートする。

久保香菜子 久保香菜子

 

○戸田 康之氏

 

 明治学院大学、筑波大学大学院修了。坂戸ろう学校中学部、幼稚部勤務を経て、現在大宮ろう学園幼稚部教諭。NHK手話ニュースキャスター、手話パフォー マンスきいろぐみ。

 

 坂戸ろうの教諭を7年勤めてきたが、ずっと声を出していた。そして大宮ろうに転勤してからは意識して「声」を出さないようにしている。なぜ、意識して 「声」を出さなくなったか、幼稚部教諭として子ども、保護者とどのように接し、なにを伝えようとしているのかについてレポートする。

戸田康之 戸田康之

 

○中澤 侑子氏

 

 山梨県立ろう学校卒。千葉ろう劇団九十九所属。会社員。日本語教師を目指し、学習塾早瀬道場で勉強中。

 

 ろう学校高等部在学中に、意識して「声」を出さなくなった。そしてろう者のための日本語教師をめざしている。なぜ、「声」を出さなくなったか、また日本 語教師を目指す上で、どのように「声」を考えているかレポートする。

中澤侑子 中澤侑子

 

○福光 あずさ氏

 

 北海道立旭川聾学校卒。NECソフトウェア勤務を経て、現在、手話教師。DPRO。

 

 ろう学校卒業後、上京して就職。職場で経験した「声」のパワー、「声」に翻弄されるろう者の姿など、ありのままに見てきたことをレポートする。

ぜひご家族、ご友人をお誘い合わせの上、ご参加くださいますよう、よろしくお願い致します。

 

(企画担当:棚田 茂)

 

報告書を作成しました!
ろう者学セミナー「声の支配 ~ろう者にとって声とは~」を報告書にまとめました。
「声の支配」報告書/20110625.pdf
Adobe Acrobat ドキュメント [1.1 MB]
ダウンロード

■人工内耳について考える(2011.04.09)

中東のジャスミン革命やニュージーランド大地震、また日本国内では衆参両院での

与野党の紛糾、東北関東大震災、福島原発事故など、未曽有の惨事に加え、あちこち
での混乱を目にしますが、ろう者界も決して例外ではありません。

人工内耳が登場してから早くも20年経ちましたが、ろう者にとっては必ずしも朗報
とは言えず、また情報の交錯による混乱が引き起こされています。

さて、いろいろ大変な時期にありますが、4月のろう者学セミナーのお知らせです。

一年前の今頃、人工内耳に関するセミナーを行ない、大変好評を得ることができまし
た。今回は第2弾として「人工内耳について考えるII」を開催致します。

2002年、小児人工内耳適応基準が1歳半に引き下げられ、乳幼児への人工内耳手術が
瞬く間に増えてきました。

約9年が経ち、乳幼児時に手術を受けた子供たちが小学生~中学生になった今、人工
内耳の真価が問われていると言っても過言ではありません。

そこで私たちはろう者にとって人工内耳とはどのようなものなのか?
人工内耳によって生活の質が劇的に向上しているのだろうか?
ろう児を持つ保護者に必要な情報提供ができているのだろうか?
なぜ補聴器ではダメなのか?
国際的な動きは?等など・・・

それらを再度皆さんと一緒に考えたく、さまざまなテーマをご用意致しました。
今までとは一味違う企画ですので、参加する価値はあると思います。
(寸劇もあります)

ぜひご家族、ご友人をお誘い合わせの上、ご参加くださいますよう、よろしくお願い
致します。 (企画担当:吹野昌幸)

4月ろう者学セミナーのテーマは、「人工内耳について考えるII」です。

日 時  2011年4月9日(土) 18:30~20:30(18:00~受付開始)

 

■ここが変だよ/手話言語の評価(2011/02/19)

2月ろうセミナーのテーマは、「ここが変だよ/手話言語の評価」です。

 

最近、大や会社などでは手話の必要性が唱えられるようになり、手話は広まりつつあります。また、手話検定なども行われていますが、それらによって私たちの訴える「日本手話」は正しく普及されているのでしょうか。


誤った広まり方には不安を覚えます。


そこで今回は「ここが変だよ/手話言語の評価」というテーマにしました。日本手話と同じ言語である英語においてもいくつかの検定が行われていますが、今回はその中から英語検定とを比較しながら考えます。また、手話クイズを使用した、手話による日本手話の検定のあり方についても提言したいと思います。※


あらためて「日本手話」について、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

 

皆さんのご参加をお待ちしています。(企画担当:小薗江聡)

※【手話クイズについて】
明晴園では2009年からろう児の手話理解力評価のために手話クイズを開発しています。


その内容は、手話で問題を出し、答えは手話の文法や語順など構造を認識しているかを考えて3つの答えから1つ選択します。しかし、手話ろう大人の場合はどうか、わからないところがあります。つきましては、このセミナーで皆さんにご協力をお願いしたいと思います。今回、みなさんは自分の理解力を試し、私たちには今後の課題がわかってくるのではないかと思います。

 

こんな検定がほしかったというように工夫しなければなりません。

さあ、やってみませんか? (赤堀仁美)

日 時 2011年2月19日(土) 18:30~20:30 (18:00~受付開始)

■ろう研究者を育てる(2010/10/16)

ずっと続いていた猛暑がようやく過ぎ去り、涼しくなってきました。
待ちに待った秋の季節になりましたね。

 

10月ろう者学セミナーのお知らせです。

ろう文化や手話について研究する聴者が多くいますが、最近はろう者も積極的に研究し、発表することが増えてきました
とても喜ばしいことです。しかし残念なことに、研究の手法やルールを知らずに研究している方もいるようです。

今回は、ホットなろう研究者として知られる末森明夫さんに来ていただき、ろう者の研究について、その現状や課題など、末森さんが思っておられることをずばずば語っていただく予定です。

彼は、東京大学大学院工学系研究科を経て、現在、独立行政法人産業技術総合研究所で構造生物化学を専門に研究しておられます。

 

また、ろうあ運動にも長いこと携わってきましたが、昨年、関東ろうあ連盟理事長を勇退されてからは、手話学研究にも精力的に取り組んでいます。


また、D PROからは、大学院で研究されたことがある木村晴美さん、棚田茂さん、野呂一さんなどが出席して、今まで研究して感じたことなどを語る予定です。

研究の基礎とはいかなるものか、ろう者がきちんとした研究ができるようにするためにはどうしたらよいか、皆さんも一緒に考えてみませんか。

テーマ:「ろう研究者を育てるには」
日 時:10月16日(土)18:30~20:30(18:00~受付)

 

■最近のろう社会をとりまく状況について考えてみよう(2010/6/12)

アメリカのカリフォルニア州では現在、AB2072法案に対し、デフコミュニティから反対運動が巻き起こっています。

カリフォルニア州議会に提出されたこのAB2072法案は、聴力スクーリング検査で引っかかった新生児をもつ親に対し早期に情報提供するためのものです。しかし、この法案を後押ししているのはオージオロジストを中心としたグループであり、ASLを使わせない方向に誘導させるのは明らかだ、としています。

AB2072法案をはじめ、ブリストル大学のろう研究センター閉鎖危機等、ろう社会をとりまく状況は決してよいものとはいえません。

6月のろう者学セミナーでは、私たちがいまできること、これからしなければならないことについて皆さんと一緒に考えてみませんか。

 

日 時:2010年6月12日(土)18:30~20:30(18:00~受付)


 ○最近のろう社会をとりまく状況について
 ○Deafhood(ろう者であること)とは?
 ○海外情報
  ・イギリス・ブリストル大学のろう研究センター閉鎖危機について
  ・AB 2072法案について
  ・ABG協会(アーサー・グラハム・ベル協会)について
 ○ネオベルとは?(D編集室・編集員談)
 ○討 論
 ○まとめ

■「人工内耳について考える」(2010/4/10)

テーマ「人工内耳について考える~ろう者としての自己主張とは何か?~」

 

現在の人工内耳の技術や普及率はどうなっているのか?
何も知らない赤ちゃんがなぜ人工内耳を装着する必要があるのか?
おしゃべりができるようになるのに何年かかるのか?
もしこのまま何もしないでいたら、将来のろう者の社会や手話はどうなるのか?
様々な立場の人を招いて、人工内耳に対してどう思うか、
話していただく予定です。

 

皆さん、ふるってご参加ください。一緒に考え、話し合いましょう。

 

日 時:2010年4月10日(土)18:30~20:30(18:00~受付)

 

○プログラム案
<解説>現在の人工内耳をとりまく状況について
<提言>ろう児を持つろうの親の立場から
<対談>人工内耳装着者との対談
<報告>北欧における人工内耳事情
<まとめ>